本日、当社本社(東京・御茶ノ水)にて行われました、当社社長の高島 幸一による全役職員向け年頭挨拶を下記の通りお知らせいたします。
記
高島グループ:さらなる前進の年
皆さん、新年あけましておめでとうございます。長い休暇で皆さん大いにリフレッシュされたことだと思います。
昨年は高島グループにとって大きな節目の年となりました。まず、1月に創業の地・銀座の旧本社不動産を売却しました。その利益寄与で、2024年3月期は史上最高益となりました。1‐3月期では「プライム市場上場維持基準への適合」を1年前倒しで果たしました。将来へ向けた投資の具体化やアセットアロケーションの見直し等、諸施策を有言実行したことと、着実な「稼ぐ力」の向上が市場で評価され、企業価値向上・株価は順調に推移しています。当社の時価総額は「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」発表前と比べて約3倍になりました。皆さんのご努力と協力に大いに感謝します。
また、3事業セグメントにおける持続的成長へ向けた「選択と集中」、「高島ならでは」の機能強化に焦点を置いた事業変革などもスピーディーに進捗した1年でした。
まず、建材セグメントにおいては、将来成長のために、この2-3年で実施した施工会社(新エネルギー流通システム㈱と岩水開発㈱)M&A投資のPMIも着実に進捗しています。施工等ラストワンマイルの機能は人手不足が深刻化するなか、働き方改革のインパクトもあり重要度がますます高まっています。これらの機能をグループ内に持つことおよび新規領域の開発が、事業成長のポテンシャルを大きく拡げてゆく可能性を大いに確信しています。
次に産業資材セグメントについてですが、昨年4月には産業資材事業の司令塔である「高島インダストリーズ株式会社」を創設。力強いスタートが切れています。これにより、すべての関連子会社を束ねて統治する体制が整いました。生産機能を持つタクセル㈱やハイランド㈱はライフサイエンス領域や不燃資材等のオリジナル開発製品が新規顧客の拡大に貢献する好循環を生みつつあります。
そして、電子・デバイスセグメントはここ一年半ほど、いままでにない市場の大低迷にさらされ過剰在庫とともに業績面で大変苦しみました。やっとのことで市場状況も底打ち感が見え、在庫処理にもめどが立ちました。脱中国化の大きな流れの変化の中で、アジアに拠点およびグローバル従業員を持つ強みを梃子に全力で成長モード回帰に向けた努力が続いています。このような逆境を乗り越え、新たな競争力を創造することが期待されます。
そのような中で新年を迎えましたが、今年のテーマは「さらなる前進」です。
中期経営計画サステナV(バリュー)は4月から始まる138期が最終年度となります。これからの事業環境も不確定要素が多く、中期経営計画の目標達成には、チャレンジが続きますが、各事業本部及び管理本部の主要戦略は着実に成果を上げつつあり、さらなる成長モード継続のためにさらに改革を前に進め、企業価値向上を図ることが重要です。それには改革の実行を担う皆さんの協力が不可欠です。市場で注目を浴び始めている今、足元を固め、有言実行で事業ごとの目標を着実に達成することが大事です。
今年は皆さんにとっても、一歩前に進む年になってほしいと心から願っています。皆さん一人ひとりが「自分自身が自分自身の経営者である」ことを再確認して、個人の成長を図るために日々前向きにチャレンジしていただきたいと思います。高島グループ一丸となってサステナ社会実現への貢献と、当社の持続的成長の好循環を皆さんの「さらなる前進」とともに創って行きたいと思います。
さて、今年は巳年(みどし)。十干(じっかん)と十二支からなる六十干支(ろくじっかんし)では42番目の「乙巳(きのとみ)」に当たります。私たちにとって非常に象徴的な意味を持っています。「乙」はしなやかに伸びる草木を表し、困難があっても紆余曲折しながら進むことを示しています。これは、私たちが直面する様々な挑戦に対して柔軟に対応し、成長を続ける姿勢を象徴しています。また、「巳」は再生と変化を意味し、脱皮を繰り返しながら強く成長する蛇のイメージを持っています。このように、変化を恐れず、常に新しい自分を創り出すことが、私たちの企業文化に深く根付いています。この干支の組み合わせは、私たちが変化を恐れず前に進むことの重要性を教えてくれます。今年一年、皆さんと共にこの「乙巳」の精神を胸に、持続的価値向上に向けて進んで行きたいと思います。
最後になりましたが、皆様とご家族のこの一年のご健康・ご多幸を心から祈念申し上げます。